JavaScriptの非同期プログラミングは、現代のWeb開発で不可欠なスキルです。非同期関数を理解し、適切に使用することで、Webアプリケーションのパフォーマンスを向上させ、ユーザーエクスペリエンスを向上させることができます。この記事では、非同期プログラミングの基本から応用までをカバーし、PromiseとAsync/Awaitを使用した実用的なコード例を提供します。
非同期関数とは何か?
非同期関数は、時間のかかるタスクを実行し、その間に他のコードを実行できるJavaScriptの概念です。これにより、ブラウザやサーバーがリソースを効率的に使用でき、ブロッキング(処理の停止)を回避できます。
Promiseを利用した非同期処理
Promiseは、非同期コードをより制御可能にするためのツールです。以下は、Promiseを使用した簡単な例です
function fetchData(url) {
return new Promise((resolve, reject) => {
fetch(url)
.then(response => {
if (!response.ok) {
throw new Error(`HTTPエラー! ステータスコード: ${response.status}`);
}
return response.json();
})
.then(data => {
resolve(data);
})
.catch(error => {
reject(error);
});
});
}
// 使用例
fetchData('https://api.example.com/data')
.then(data => {
console.log(data);
})
.catch(error => {
console.error(error);
});
1. fetchData 関数は、引数としてURLを受け取り、Promiseを返す関数です。このPromiseは非同期操作を表します。
2. Promiseコンストラクタ内で、fetch 関数を使用して指定したURLからデータを取得し、HTTP応答を response として取得します。
3. response.ok プロパティを確認して、HTTPステータスコードが成功(200番台)であるかどうかをチェックします。成功していない場合はエラーをスローします。
4. response.json() を呼び出して、HTTP応答のJSONデータを取得します。
5. 成功時には resolve(data) を呼び出し、Promiseはデータを返します。失敗時には reject(error) を呼び出し、エラーを返します。
6. 使用例では、fetchData 関数を呼び出し、非同期データの取得を待ちます。データの取得に成功した場合は、データをコンソールに表示し、エラーが発生した場合はエラーメッセージをコンソールに表示します。
このコードでは、非同期処理をPromiseを使用して表現しています。fetchでのHTTPリクエストの成功と失敗に対処し、データの取得とエラーハンドリングを行っています。
Async/Awaitを使用した非同期処理
async function fetchData(url) {
try {
const response = await fetch(url);
if (!response.ok) {
throw new Error(`HTTPエラー! ステータスコード: ${response.status}`);
}
const data = await response.json();
return data;
} catch (error) {
throw error;
}
}
// 使用例
async function main() {
try {
const data = await fetchData('https://api.example.com/data');
console.log(data);
} catch (error) {
console.error(error);
}
}
main();
1. fetchData 関数は async キーワードで宣言され、非同期関数として定義されています。これにより、関数内で await を使用できるようになります。※awaitはasync関数内でのみ使用できます。
2. try…catch ブロックを使用して非同期処理のエラーハンドリングを行います。非同期操作内でエラーが発生した場合、それをキャッチし、catch ブロックで処理します。
3. fetch 関数の非同期操作には await を使用し、HTTP応答を response として待機します。これにより、非同期コードが同期的に書けるようになります。
4. response.ok プロパティを確認して、HTTPステータスコードが成功(200番台)であるかどうかをチェックします。成功していない場合はエラーをスローします。
5. response.json() を呼び出して、HTTP応答のJSONデータを非同期に取得します。
6. 成功時にはデータを返し、失敗時にはエラーをスローします。
7. 使用例では、fetchData 関数を await キーワードで呼び出し、非同期データの取得を待ちます。成功した場合はデータをコンソールに表示し、エラーが発生した場合はエラーメッセージをコンソールに表示します。
Async/Awaitを使用することで、非同期コードをより読みやすく、同期的なコードと同じように書くことができます。エラーハンドリングも try…catch ブロックを使用して直感的に行えます。
今回は以上となります。
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